産業生態系への直接支援

参照フレームワーク
• 2015年の財政法によって設立されたFDII（産業および投資開発基金）には、2020年までに200億MADの予算が割り当てられています。
• 産業生態系への直接補助金のプロセスは、「2014-2020産業促進計画」の実施中に、産業省と経済財務省が制定しました。

適用条件
エコシステム・パフォーマンス契約の一環としての投資協定の署名または政府とそのパートナー間で締結されたオフセット契約。

適格基準
FDII支援を受けれるカテゴリーとしては、「戦略的」プロジェクトと「構造化」プロジェクトがあります。

1.「戦略的プロジェクト」カテゴリー

a) 「機関車」プロジェクト

これは、自分の活動を拡大および発展させて、供給業者と顧客の経済的構造に重大な構造的影響を与えようとする重要な経済当事者が立てたプロジェクトです。このプロジェクトは、エコシステムの全体的な競争力を向上させ、モロッコにおける企業のルーツを深めます。

適格基準：
5,000万MAD以上の投資（税引前）
または
最小200の永続的な雇用の創出。

b) 「請負業者」プロジェクト

これは、公共注文を持っており、重大かつ長期的な経済的影響を伴う産業補償措置の実施を希望する請負業者が立てたプロジェクトです。これは、直接および合弁投資と、トレーニング、研究開発または技術移転への投資の場合に特に当てはまります。

適格基準：
最小2億MAD（税引前）の公的注文。

2.「構造化プロジェクト」カテゴリー

a) 「先駆者」プロジェクト
これは、以前にモロッコで実施されたことのない事業、または既存のエコシステムの範囲内にある部門の価値連鎖を補完する事業の開発を目標としているプロジェクトです。

b) 「付加価値資源」プロジェクト
天然資源や廃棄物に価値を付加するプロジェクトです。

c) 「地域統合」プロジェクト
これは、地域の統合率を向上させることを目指しており、モロッコに拠点を置いている産業当事者、またはモロッコからの調達活動を展開することを目指している請負業者が立てたプロジェクトです。

d) 「調達」プロジェクト
これは、企業の地位を設立し、地元レベルまたは国際レベルの請負業者の調達を確保しようとしている現地企業のプロジェクトです。

e) エンジニアリングおよび研究開発センター向けプロジェクト
これは、産業の側面を設計、開発、テスト、調査するセンターを設立することを目的としたプロジェクトです。

「構造化プロジェクト」の適格基準

2000万MAD以上の投資（税引前）または最小50の永続的な雇用の創出

利点：

a) 有形無形投資の全体的なボーナス。総投資額の最大30％（税引前）。このボーナスは次の領域をカバーしています：
• 不動産、プロの建物および産業機器の購入または賃貸費用；
• 技術援助料金；
• 研究開発、革新と創造に関連する費用（新しいモデルおよびコレクションの開発費用、熟練給与、管理とテスト、コレクションの購入、革新と創造性に関連する外部の専門知識に関する費用を含む）；
• 実際の事業開始後の最初の3年間の立ち上げ費用。

b) 輸出増加ボーナス、追加の輸出売上高の最大10％；

c) 輸入代替の年次賞：
エコシステムの一部であり、モロッコに設置されている産業サプライヤーに最初に海外で実施された投入購入の最小60％を移転した企業は、輸入代替の年間ボーナスを得ることができます。上記購入の最大2％まで受けることができます。

d) モロッコに設置する年次補助金：
2015年から2020年の間に、モロッコに産業拠点を置いていない外国企業と、モロッコに代表事務所を開設するパフォーマンス契約の対象となる生態系の一部である企業の顧客は、モロッコへの設置を奨励する年間援助金を受けることができます。この補助金は、モロッコで処理された注文によって生み出された追加年間売上高の最大2％に達することができます。
 

投資憲章の一部として支給される直接奨励金

参照フレームワーク
産業および投資開発基金（FDII）は、投資家に与えられ、政府が保護する特定の利点に関連する業務を扱っています。投資は、特定の基準に対応し、投資憲章およびその適用法令（投資憲章の基礎となる枠組み法n°18–95の第17条と第19条を適用して取られた法令n°2-00-895の改正令n°2-15-625）に準拠しなければなりません。

適用条件
政府との投資協定に署名。

適格基準
投資計画は、以下の基準のうち少なくとも1つの基準に対応する必要があります。
• 最小1億MADの金額を投資；
• 最小250の安定した雇用を創出；
• 5 Rabii I 1419（1998年6月30日）の法令n° 2-98-520の対象とされている最小1の州または県で実施；
• 確実な技術の移転；
• 環境保護に貢献。

利点
• 不動産サポート：投資計画に必要な土地の購入に関連する費用に対する政府の負担。土地の総費用の最大20％まで政府が負担することができます。
• 外部インフラ：上記計画を実行するために必要な外部インフラ費用に対する政府の負担。総投資額の合計5％を政府が負担できます。つまり、紡績、製織または繊維の装飾部門への投資を含む場合、政府の負担比率が10％に達することがあります。
• 職業訓練：投資計画で予想される職業訓練費用に対する政府の負担。訓練費用の最大20％まで政府が負担できます。

NB.現在の条項で予期される利点を累積することはできますが、政府の全体負担は投資計画の総額の5％を超えることはできません。つまり、郊外や農村地域に対する投資計画や、紡績、製織または繊維装飾部門への投資を伴う投資計画に対しては、政府が投資総額の10％まで負担することができます。

参照フレームワーク

2016年3月15日、ハッサン2世経済社会開発基金（FHII）、産業貿易投資デジタル経済省の産業局、経済財務省の間で締結された産業投資への支援に関する枠組み合意。

要件

FHIIとの投資契約に署名

適格基準

新しい投資計画（創設または拡張）は、以下の要件をすべて満たしている場合、FHIIから拠出金を受けることができます。

• 総投資額は、税引前で1000万ディルハムを超えなければなりません。
• 資本財への投資は、税引前で5００万ディルハム以上でなければなりません。（輸入税および税金を除いて）
• 投資会社は、次の部門で事業を行う必要があります。

a) 自動車、航空宇宙、電子機器産業：

• 自動車機器の製造
• 航空機装置の製造
• 自動車および航空機用の工具および金型の製造
• 飛行機のメンテナンスと飛行機の解体
• 部品および部分組立品の電子部品の製造

b) 化学、パラケミカル産業：

• 化粧品および天然抽出物の製造
• 金属およびプラスチック廃棄物の再生利用
• リン（リン酸塩）の処理

c) 製薬工業：

• 重篤な状態に対して治療可能な新薬の研究
• 経済性と治療効果の点で付加価値の高い革新的な医薬品、ジェネリック医薬品またはバイオ後続品の製造

d) ナノテクノロジー、マイクロエレクトロニクス、バイオテクノロジーに関連している製造活動

利点

投資総額の15％と3,000万ディルハムを上限とした建物および設備に対する財政的拠出額は次の通です。

プロの建物

            a) 土地取得及び建物建設の場合：

            土地取得および建物建設費用の10％

            b) 建物取得の場合：

            建物取得費用の10％

            c) 土地賃貸*および建物建設の場合：

建設された建物の被覆平方メートル当たり540ディルハムの最大拠出額の限度内で、最初の6年間と平方メートル当たり7.50ディルハムの最大月賃貸料（税引前）に基づいて、建物賃貸料の100％または建設費の10％。

            d) 建物賃貸*の場合：

最初の2年間と平方メートル当たり30ディルハムの最大月賃貸料（税引前）に基づいて、建物賃貸料の100％。

(*)：産業省の決定により設定される特定の工業地域にあるプロジェクトの場合、賃貸料の拠出が留保されます。賃貸料の拠出は、最小6年間の賃貸契約に署名することを条件とします。

新しい資本財

新しい資本財の購入費用の20％を上限とした拠出（輸入税および税金を除いて）

注：自動車産業の設備製造分野における適格投資計画は、スタンピング、プラスチック射出成形、工具および金型製造に特別に使用される以前資本財の20％を上限として拠出を受けることができます。

 出典：

ハッサン2世経済社会開発基金

100万ディルハム以上の投資を約束する企業は、政府と締結する契約の一環として、企業のプロジェクトに必要とされて、企業がまたは企業のために直接輸入した商品、資材、工具に適用される輸入税と付加価値税が免除されることができます。

このような免除は、資本財、機械および設備と同時に輸入した部品、予備部品および付属品にも適用されます。投資は、上記契約の署名日から36ヶ月以内に行われなければなりません。

2億MAD以上の投資計画を達成するために必要な商品、資材、工具は、政府と締結した契約の枠内で輸入に係る付加価値税が免除され、事業開始から36ヶ月間受益者になります。このような免除は、前述の設備と同時に輸入した部品、予備部品および付属品にも適用されます。